Guide
高額療養費と医療費控除、
同じだと思っていませんか?
不妊治療のお金の負担を軽くする制度は複数あります。
それぞれ別の制度で手続きも異なるため、正しく理解して
すべて活用することが大切です。
最もよくある誤解
「高額療養費をもらったから医療費控除は関係ない」「確定申告は自営業者がするもの」—— こうした誤解により、会社員の不妊治療家庭の多くが毎年数万円〜十数万円の還付を受けないまま過ごしています。 2つの制度は別々の制度で、どちらも利用できます。
Comparison
2つの制度を比較する
高額療養費と医療費控除は「管轄」も「手続き」も別物です
| 比較項目 | 高額療養費 | 医療費控除 |
|---|---|---|
何の制度? | 健康保険の給付 | 税金の控除 |
管轄 | 健康保険組合・協会けんぽ | 税務署 |
対象の医療費 | 保険適用分のみ | 保険適用外も含む |
計算の単位 | 1ヶ月ごと | 1年間(1〜12月) |
手続き方法 | 健保に申請 or マイナ保険証で自動適用 | 自分で確定申告 |
| 要注意 年末調整で済む? | 関係なし(健保の制度) | 済まない。確定申告が必要 |
| 要注意 会社がやってくれる? | 健保が対応するケースあり | 自分でやる |
もう一方との併用 | 医療費控除と併用可能 | 高額療養費と併用可能 |
重要:この2つの制度は併用可能です。 ただし医療費控除の計算では、高額療養費として受け取った金額を医療費から差し引く必要があります。
3 Systems
不妊治療で使える3つの制度
3つすべてを理解して、
最大限に活用しましょう
高額療養費制度
月の自己負担に上限を設ける制度
健康保険が対象の医療費について、1ヶ月の自己負担額が一定の上限(自己負担限度額)を超えた場合、超過分が払い戻される制度です。限度額適用認定証やマイナ保険証を使えば、窓口での支払い時点で上限が適用されます。
- 保険適用分のみが対象(自費診療・先進医療は対象外)
- 計算は月単位。1ヶ月に複数の医療機関にかかった場合は合算できる
- 申請先:加入している健康保険組合または協会けんぽ
医療費控除
年間医療費が10万円超で所得税が還付される制度
1年間(1月〜12月)に支払った医療費が10万円(所得200万円未満の方は総所得の5%)を超えた場合、超えた分を所得から差し引いて税金が還付・減額される制度です。保険適用外の治療費も対象になるため、不妊治療との相性が非常に良い制度です。
- 保険適用外(自費診療・先進医療)の費用も対象
- 家族全員の医療費を合算できる(生計を一にする家族)
- 確定申告(還付申告)が必要。会社の年末調整では処理されない
- 過去5年分までさかのぼって申告可能
※ 医療費控除の計算では、高額療養費・助成金・保険給付金を差し引く必要があります
自治体助成金
先進医療費の一部を助成する制度
都道府県や市区町村が独自に実施している、不妊治療にかかる先進医療費の一部助成です。2022年の保険適用以降は助成対象が主に先進医療費にシフトしていますが、自治体によって内容・金額・条件が大きく異なります。
- 自治体ごとに内容・金額・所得制限が異なる
- 申請先は居住している市区町村の窓口
- 医療費控除と併用可能(ただし差し引きが必要)
3つの制度は併用できます
高額療養費・自治体助成金・医療費控除はそれぞれ別の制度で、すべて同時に利用可能です。 ただし医療費控除を計算するとき、高額療養費と助成金として受け取った金額は医療費から差し引く必要があります。 つまり「実際に最終的に負担した金額」が控除の対象になります。
FAQ
よくある誤解 Q&A
医療費控除に関する5つの代表的な誤解を解説します
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